出資金詐欺(ベンチャー詐欺)とは
出身金名目で多人数から小口出資をメインに金銭を集め、破産などを口実に金銭を詐取する詐欺。出資金詐欺の特徴
出資金詐欺とは、この会社に投資したら高い利回りの配当がもらえ、1年で元金が3倍にもなるなどと勧誘され、多額のお金を出資してしまう詐欺である。さまざまなものが投資の対象として考えられ、IP電話やIT関連技術やポータルサイト、環境リサイクル技術、エビの養殖や和牛の飼育、金やレアメタルなど、その時代ごとに新技術として登場したものだが、実際の技術の内容は良くわからないものだったり、商品の価値が上昇したという情報が広まったものを利用する場合が多い。(類似:ベンチャー詐欺)
投資事業組合などが利用されるケース
出資金詐欺(ベンチャー詐欺)では、投資事業組合や匿名組合など、投資を共同して行う形であったり、トレーダーに出資金を預け運用してもらう形式が利用されるケースがあります。また、契約書に「事業が失敗した場合は、残金を分配」などの記載があり、出資金が、ある程度集まると、適当な理由で「事業が継続できなくなった」などと偽りの理由で、金銭を持ち逃げするケースが多くあります。
出資金詐欺(ベンチャー詐欺)の事例
出資金詐欺(ベンチャー詐欺)の事例です。まさか友人に騙されるとは・・・。
大手自動車メーカーに勤める高島(仮名)に、大学時代の友人だった鮎川(仮名)から久しぶりに会おうという連絡があった。鮎川は大学卒業後大手証券会社に就職したが、その後独立し、アジア新興諸国への投資ファンド会社を始めたばかりとのことだった。高島は投資で稼ぐ原則を鮎川に語った。「高島知ってるか?日本人がなぜ株や投資信託といったファンドで稼ぐことができないのか?」「それは上がったり下がったりするのだからしょうがないのだろう。」「いや、そもそも日本株に投資するからなんだ。日経平均株価はバブルを境に落ちる一方。未だに半分も回復しない。そして日本はもう世界の賃金水準で見れば、成長しきってしまった国だ。株価がこれ以上上がるはずがないんだよ。だからこれからは経済成長をする国に投資をした方がいいんだ。有名なのはBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)やVista(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)といった所だ。」「なるほど。しかしそういった国だと政情が不安定だったり、リスクも高くないか?」「そうだ。だから、うちの会社では預かった投資資金をそれらの国に最適なバランスで分散投資するアドバイスをしているんだ。中国の不動産バブルが崩壊したり、インドで災害が起きたり、インドネシアで革命軍のテロなんかも全て想定しているから、被害を最小限に抑えられる。一時は増えていた投資資金が減る場合もあるが、1年で3倍以上になることも珍しくないよ。」高島は鮎川の話を聞いているうちに、自分も投資したくなってきてしまい、高島の会社のファンドに8000万円を投資することにした。その後、高島の会社から毎月順調にファンドの評価資産が上がってるレポートが届いていたが、ある日突然、鮎川の会社の投資先の海外の投資ファンド会社が倒産してしまい、鮎川の会社も倒産するしかなく、投資資金を返すことができないという通知が届いた。高島はあせって鮎川に連絡するが、電話は通じず、後日鮎川の会社に警察が出資法違反容疑で強制捜査に乗り出したことを知った。鮎川自身はシンガポールに逃亡したようで国際指名手配にされている。