寸借詐欺とは
表面上、金銭消費賃借契約に装い、金銭を詐取する詐欺のことです。寸借詐欺とは
寸借詐欺とは、小口の現金を借りるふりをして、騙し取る詐欺のこと。人が多い駅や街などでの被害の他、友人知人などから小口の現金を騙し取るケースもある。数万円の現金が多く、少額のため被害が表面化しづらく、また民事訴訟などに関しても被害者側が勝訴判決となっても、強制執行をされるまで返さないケースが多い。また、雑踏の中で行われた寸借詐欺の場合、加害者が全く不明で何ら被害回復が出来ないといった事もある。
寸借詐欺の事例
典型的な寸借詐欺の事例を紹介。気軽に貸したつもりだったが、詐欺だった
保子(仮名)は、夫の転勤によって地方から都心に引っ越してきた。会社の寮という事もあり、保子はすぐに環境に溶け込む事が出来た。安心して暮らしていけると思い始めた保子だったが、同じ会社の寮にいる和田(仮名)から、時折小口の現金を貸してくれと頼まれ、数千円づつ貸していた。1回の金額がそれほど高額ではないため、それ程気にも留めていなかったが、何の気なしに他の近所の奥さん達と井戸端会議をしていると、皆、口を揃えて、「和田さんはお金貸して、というが、貸してはいけない。」と言う。考えてみれば、保子は合計10万円程度をすでに貸していた。そこで、保子は和田にお金の催促をしてみたが、和田は話を濁すばかりで、一向に返す気配はなかった。会社の寮ということもあり、他の奥さん達に相談してみたが、やはり、他の人たちも返してもらった事はないという。また、夫らの職場に問題が波及しないように、皆泣き寝入ったと言う事もわかった。結局、夫に相談したが、問題を大きくしたくはないということになり、保子も和田からの返金を諦める事にした。
詐欺解決のアドバイス
T.I.U.総合探偵社 詐欺対策担当
交渉でダメなら、裁判しかありませんが、人間関係に問題があると、それも敬遠するものです。そして、もしも裁判をするにしても、交渉を続けるにしても、"いつ"、"どこで"、"何の理由で"、"いくら貸したのか"ということをきちんと把握しなければなりません。こうした点は、ご自身で良く思い出し、貸付額を確定させておくべきです。
私はお電話やメールで、同様のご相談をお受けしますが、「何かいい方法はないかしら?」とよく聞かれます。
その際、過去のご依頼者様で、回収を成功させた方の事例を紹介しています。その方法は、非常に単純なものです。
まず、同様にお金を貸して不良債権になっている方を集め結束を強めます。そして、単にその債務者の夫に相談するのです。
「私達、色々な理由でお金を貸してます、でも、全く返してくれないんです。」
「ご近所だし、会社寮だから、借用書とかは他人行儀で作ってません。」
「だけど、もう全く返してくれないなら、そういうものも書いてもらわないと。」
夫はビックリして、債務者になっている奥さんに聞き出すそうです。その際は逆ギレして、ものすごい勢いで、「返せばいいんでしょ!!」と言ってきたそうですが、そうなれば、「じゃあ、一括で耳揃えて返してよ。」という話の流れになります。
「数は力。」みんなで協力すれば、被害者の問題ではなく、どうしようもない寸借詐欺師の問題になります。つまり、肩身が狭くなるのは、加害者側です。
結局、この事態で加害者は会社寮から一般住宅に引越しをしたそうです。
「うーん、難しいそう・・・。」
とお思いかもしれませんg、どうしても許せない!!ということであれば、やれるだけやってみる方が良いのではないでしょうか。
やるかやらないかは、その方自身の意思の問題ですので。
ちなみ、少額の問題の場合、多くは支払督促・少額訴訟・民事調停といった比較的簡易な方法で裁判制度を利用する方が多く、債権の確定はかなり早い段階で決まるようです。当サイトでも紹介していますが、裁判所では意外と丁寧に手続の方法を教えてくれるようです。